Sophia Albert |
<STAGE5開始前> (Wish第98部隊キャンプ全体が映し出されたあと、 見張り台に立つ兵士へとアングルが移る) 兵士「(双眼鏡を持ちつつ、下へ向かって) 隊長、南西の方向より2人、こちらへ向かっています!!」 ソフィア「…私が応対するわ。皆は通常通り位置についておいて」 兵士「はっ!」 ソフィア(ついに来たのね…この世界の存続を証明するあの子達が…) (画面暗転。翔、ティナを迎えるソフィアへと画面が移る) ソフィア「珍しい客人ね……そんな荷物だけでここへ…?」 翔「ええと……」 ソフィア「ふうん……事情があるみたいね。 だったら、聞かないでおいてあげる。 けれど、物資がそれだけじゃ、この先で確実に死ぬわ… ……補給していく?」 翔「え、ええ。そちらが良いのなら…」 (ソフィア、兵士に合図。兵士は敬礼してキャンプ奥へ) ソフィア「ところで、あなたたちの名前は? 良かったら聞かせてくれる?」 翔「…狭間翔です」 ソフィア「翔…か……良い名前ね。 それで、そちらのお嬢さんは…?」 翔「あ…えーと……(ティナの方を振り向く)」 ティナ「……」 ソフィア「そう……彼に名前さえ教えていないのね。ティナ=アルフィール」 翔「!」 ティナ「!!」 ソフィア「そんなに他人のことが信じられない…? 少なくとも、彼に自分の名前がティナ=アルフィールという ことくらい伝えるのが礼儀ではなくて?」 ティナ「その名前…呼ばないで下さい…」 翔「……」 ソフィア「あなたが言わないのなら、私から言うわ。 彼女は『魔法』の所持を確認された最初の人間よ。 Backerという組織によってね…… その組織は彼女を保護して『魔法』を研究し、 人工的に魔法を移植された人々の軍隊を…」 ティナ「やめて下さい!!」(魔法を発射しようと構える) 翔「……!! や、やめるんだ」 兵士「…ぶ、部隊長」 ソフィア「手を出さないで…私に任せて…… 撃ちたければ、撃ちなさい。 けれど、あなた人を殺せるほどの勇気はあって?」 ティナ「……」 |
<STAGE5終了後> ソフィア「ほら…やっぱり殺せない…」 ティナ「……」 翔「もう…やめて下さい」 ソフィア「そうね…これ以上、いえ、この戦闘自体、無駄ね。 向こうのやる気が感じられない」 ティナ「……(無言で背を向け、歩き出す)」 ソフィア「反論する気さえ無しか……これだけは聞きなさい。 いつまで自分の持つ力を拒絶し続けるつもり? …受け入れなさい、でないと、いつか振り回されるわよ。 …あなたが持つ、その力にね」 ティナ「……(振り返らずに歩いていく)」 翔「ティナ……」(呆然と立ち尽くす) ソフィア「ごめんなさいね、見苦しい所をみせて……」 翔「いえ……」 ソフィア「……続きを話そうか。 Backerという組織は人間を襲う獣達に対抗するために 人工能力者の軍隊を作ったんだけど、 無理に能力を移植したため、幾つも事故が勃発… それに疑問を持って、対抗している組織……それが私達、Wishよ」 翔「……」 ソフィア「ショックだろうけど、元気を出して… 辛い旅だとしても、振り向かず真っ直ぐに進みなさい。 あの子を守りたければね……(物資を翔に渡す)」 翔「は、はい」 ソフィア「そういや、私の名前を言っていなかったわね…… 私はソフィア=アルバート…この部隊の隊長を務めている。 あなた達のことは仲間に知らせておくわ。 私のことを言ったら、必ずあなた達に協力してくれるように」 翔「色々……ありがとうございました…」 (軽くお辞儀をして、振り向いて駆け出す。少し遠くにティナの後姿) ソフィア(そう……行くのよ……たとえ何があったとしても… あの子が悪魔となったとき…止めるのはあなたよ……) 兵士「良いんですか…? あの子は…」 ソフィア「良いのよ…あくまでもあの子達の意志を尊重する… それはあの人の意志でもあるでしょ? それに、今は他に優先すべきことがある」 ソフィア(これで良い…そう、これで良い。 存続を保つには…止めたくても、こうするしかない…) (画面暗転) ???「そうか……」 (何処かの基地内。画面に背を向け、通信機に向かう男が一人) ???「来たのか…存続を証明する者達が… ……分かった、その件はこちらで検討しておく。 ところで、そろそろ次の段階に移って欲しい。 ……分かっている。君も行きたくないだろうし、 俺もそれを望んではいない。 ……色々負担をかけてすまない。 …ああ、了解した。では、部隊の指揮は引き続き、君に一任する」 (画面変更、キャンプのテント内へと移る) 兵士「総隊長からは何と…?」 ソフィア「北西へ向かうわ…メンバーは後で報告する」 兵士「北西…? 彼らが向かった方向では?」 ソフィア「あの個体の目撃情報が入った」 兵士「!!」 ソフィア「急ぐわよ…死者を出すわけにはいかない… すぐに皆を集めて」 兵士「はっ!!」(テントから急いで出て行く) ソフィア(そう、望んではいない… けれど、存続を望むなら…受け入れなくてはならない。 これから起こることも、真実であると…) |
<STAGE9開始前> ・VSシェイド (無人都市のハイウェイを行く3台のジープ。 ヘリの音に反応し、ジープを止めて上を見上げるソフィアと兵士達。 機影を確認した直後、シェイドがワイヤーを用いて降りてくる) シェイド「これは皆さん、お揃いでなにをしている?」 ソフィア「あなたこそ…何の用?」 シェイド「…決まってンだろ」(サーベルを抜く) ソフィア「…回りに注意しておいて。 あの個体が出てきたなら、すぐに知らせて」 兵士「了解」 (ソフィア、無言で前に出る) シェイド「噂通りの部下思いだな。隊長直々に相手してくれるとは」 ソフィア「ここから立ち去りなさい」 シェイド「聞こえねぇな…」 ソフィア「この近辺で、あの個体の目撃情報があった… 命を捕られたくなければ、すぐに立ち去りなさい」 シェイド「断るぜ……そんなこと恐れてちゃ、 このような仕事なんざ、できねぇよ」 ソフィア「そう……こうなるとは分かっていたけどね」 (ランチャーを構える) ・VS啓矢 (無人都市のハイウェイを行く3台のジープ) ソフィア「…!! ちょっと止めてくれる?」 (ハイウェイ上に止まる3台のジープ。 車上でソフィアはランチャーを構える) ソフィア「そこにいる者…出てきなさい」 啓矢「流石ですね…私がいることがばれてしまうとは」 (何もない場所から出てくる) ソフィア「光学迷彩をかけても無駄よ… このゴーグルを通せば幾らでもね」 啓矢「不愉快ですね…全く」 ソフィア「それよりも…(ジープから降りる) ここから立ち去りなさい…」 啓矢「…ここで例の個体でも確認されたのですか?」 ソフィア「そうよ……」 啓矢「しかし、私も仕事でしてね(タロットを構える) 邪魔なんですよ……そこ、どいて下さい」 ソフィア「…回りに注意しておいて。 あの個体が出てきたなら、すぐに知らせて」 兵士「了解」 ・VS瑠架 (無人都市、ハイウェイの上) 兵士「前方から誰かこっちへ向かってるが……止めますかね?」 ソフィア「えぇ、出来ればそうして」 (ハイウェイ上に止まる3台のジープ。 車上から降りるソフィア。 その後、マウンテンバイクに乗った瑠架が 彼らの数m手前で止まる) 瑠架「……何か用?」 ソフィア「そうね……手短に言うと、手を引いて欲しいの…… Backerエージェント、新宮時瑠架」 瑠架「なっ…なんでボクの名前を…」 兵士「こんな子供が、エージェントだって!?」 ソフィア「子供じゃないわ……彼女、これでも18よ」 瑠架「そ、そんなことまでぇ!?」 ソフィア「私達Wishの情報力、甘く見ないことね。 それで、返答は? 立ち去るのか、そうでないのか」 瑠架「(我に返ったように)ヤだよ!! ところで、Wishだったら、ボクの敵だよね。 だったら、今ココでメッタメタのギッタギタに……」 ソフィア「……仕方ない……か。周りに注意しておいて。 あの個体がいる可能性があるから」 兵士「はっ」 ・VSルーファス (無人都市、ハイウェイ。バイクに乗せてある 何かの機械で作業しているルーファス。 近くにジープが止まり、ソフィアが降りてくる。 ソフィアの方を見るルーファス) ルーファス「来ると思ったよ。 ずっとそんな感じがしたから…」 ソフィア「あなたは、確かBackerの研究者。 ルーファス=アンベルトね」 ルーファス「そう、その通りだよ。 だけど、今は別の任務を言い渡されていてね…… 例の個体が近くにいたとしても、引けないよ?」 ソフィア「つまり、私達と戦うってこと?」 ルーファス「目的同じみたいだし、元々敵同士だしね。 僕としては、気が進まないけど」 ソフィア「あの個体が出てきたら、すぐに知らせて」 兵士「了解、お気をつけて……」 ソフィア(出来れば、あなたとは戦いたくなかった だけど、この立場にいる限り、 それは最初から無理だったのよね……) ルーファス「それじゃ、始めようか」 |
<STAGE10開始前> ・VSシェイド (倒れているシェイドと、ランチャーをシェイドに向けるソフィア) シェイド「ちっ……」 ソフィア「帰りなさい。ここはあなたの来る場所じゃないわ」 シェイド「そう言われて、『はい、すぐに帰ります』などと 俺が言うと思うか…?」 ソフィア「確かに言うはずはないわね… 今の状況でも、完全に反撃しようと伺っている。 あの人が言ったとおり、地の底まででも 目的のものを追いかけようとね」 シェイド「…ハミルからか?」 ソフィア「えぇ…あなたが唯一負けを認めたあの人から、 全て話は聞いているわ…当然、戦闘においての対処もね」 シェイド「何処までも厄介なことをしてくれる」 ソフィア「さぁ…帰るか、それとも焼死体になる?」 シェイド「どっちも…(ワイヤーを上空に飛ばす) 選ばねぇよ!!(銃撃)」 (あっさり避け、上を見上げるソフィア) ソフィア「……」 兵士「…逃げられましたね」 ソフィア「放っておけばいい…それより、とばっちり喰らってない?」 兵士「いえ、大丈夫です」 ソフィア「…そう、分かったわ。さぁ、急ぐわよ」 (もう一度上空を見上げ、小さくなっていくヘリを見つめるソフィア) ソフィア(精々、今は粋がっていなさい… あの子が徐々に覚醒し、あなたを超えるまでは。 そう言えば、あなただったわね… あの子が一時的に覚醒した所を見たもう一人の人間は) (※へ) ・VS啓矢 (膝をつく啓矢と、ランチャーを構えるソフィア) 啓矢「…中々やりますね」 ソフィア「いつまでそんな仕事を請け負う気…?」 啓矢「汚れ役は私の担当が常でしたからね… 私自身が用済みとなるまでするつもりですよ」 ソフィア「でしょうね…あなたにはダーティーな仕事の方が似合う」 啓矢「誉め言葉…と受け取っておきますよ」 ソフィア「さて、これからどうするの…? このまま帰るか…それとも消し炭になるか」 啓矢「ここは休戦としましょう」 ソフィア「手を引く…ということ?」 啓矢「えぇ…一時的ですが」 ソフィア「…1分以内に私達の前から消え去りなさい。 守らない場合は、砲撃も止むを得ないわ」 啓矢「分かりました」 (ハイウェイから飛び降り、やすやすと地面に着地する啓矢。 それを上から見下ろすソフィアと兵士達) 兵士「こんな高い所から…」 ソフィア「タロットの魔法を発動させたようね… さて、行くわよ…時間が無い」 兵士「はっ」 ソフィア(運命の輪というものは、時にとんでもないものを呼ぶ… あなたはそれを近い内に知ることになるわ。 過去にあなたと対峙し、そしていつかあの子達を導く 「彼」が来る……それも、存続の証の一つ…) (※へ) ・VS瑠架 (膝に手を付き、肩で息をする瑠架) 瑠架「うぅ〜……」 ソフィア「そうなっても、まだ立ち去らないつもり?」 瑠架「まだ、終わったわけじゃないもん!!」 ソフィア「力を使い過ぎた時、どうなるかはあなた自身が 一番知っているはずよ……それにね、 私もそこまで親切にするつもりはない……」 瑠架「むぅ〜……分かったよ……手を引いてあげる。 (マウンテンバイクに乗る)だけどね、 次こそはギャフンと言わせてあげるかんね!!」 (瑠架、マウンテンバイクに乗って去る) ソフィア「さてと、任務続行よ」 兵士「は、はぁ……」 ソフィア「どうしたの?」 兵士「いや、何でもないです」 (※へ) ・VSルーファス ルーファス「分かった……手を引くよ。 でも、条件がある」 ソフィア「その条件って?」 ルーファス「今取った君のデータと引き換えに」 ソフィア「持ち帰るってわけね……仕方ないか……」 ルーファス「結構面白いデータだね。 今まで必死に隠してた?」 ソフィア「いつかは明るみになるでしょう。 そっち側からも疑いかかってたのは分かってたわ」 ルーファス「ふぅん……ところでさ……」 ソフィア「何……?」 ルーファス「ごめん、なんでもない……それじゃあ」 (ささっとバイクに乗って立ち去る) ソフィア(まさか……ね……) 兵士「何の話だったのですか?」 ソフィア「機密事項。さてと、こっちも行くわよ」 兵士「は、はぁ……」 (※へ) (※) (街中を走る数台のジープ。そこへ何かの咆哮が聞こえてくる) ソフィア「…今の…聞こえた?」 兵士「え、えぇ…」 ソフィア「早く…急いで…!!」 兵士「了解!! 振り落とされるなよ!!」 (髭面の兵士の台詞と同時に全てのジープのスピードが上がる。 ビルの角を曲がった所で、誰か(注)とカオスが対峙している所が見える) (注:翔、ティナ、Temperament、Backerを除き、ランダムに決定) (車上からランチャーを構え、砲撃するソフィア。 続けて何人かの兵士が発砲。砲弾が直撃し、吹っ飛ぶカオス) ソフィア「早く逃げなさい!!」 (走って立ち去るキャラ。ソフィアや兵士はジープを降りる。 直後、立ち上がるカオス。傷が見る見るうちに塞がっていく) カオス「貴様ァァァ!!」 ソフィア「…皆…用意は出来てる?」 兵士「いつでもOKです」 ソフィア「…援護をお願い。いざとなったら私を置いて逃げても良いわ」 兵士「……(戸惑いしながらも)りょ、了解」 (前へと駆け出すソフィア) ソフィア(止める……絶対に止めて見せる…… 確かに存続は保たなければならない… けど…けれど…) カオス「オォォォォォ!!」 ソフィア(あの子達に…あんな思いは…させたく…ないから…) |
<Ending> (吹っ飛んでビルへと激突するカオス。 それでもすぐに立ち上がり、ソフィアへと襲い掛かろうとする。 ランチャーを構えるソフィア、そこへ後方より砲弾がカオスを直撃。 さらにソフィアのビットによる追撃) 兵士「隊長!! これ以上の戦闘は無理です!! 弾数も底を突きかけています!!」 (無言で砲撃を続けるソフィア) 兵士「隊長!!」 ソフィア「…」 (踵を返し、ジープへと飛び乗るソフィア。 直後、全速力で走り出すジープ) カオス「逃ガスカァァァ!!」 (追いかけてくるカオス。ジープから身を乗り出し、 ランチャーを構えるソフィア) ソフィア「…来るな」 (ランチャーよりビーム砲が射出され、同時に兵士数人も砲弾を発射。 直撃を受けて立ち止まるカオス。画面暗転。 街を抜け出し、荒野を進む数台のジープ。 後方には摩天楼がそう遠くないように見えて建っている) ソフィア「……」(ジープ後部座席で項垂れている) 兵士「大丈夫ですか…?」 ソフィア「ありがとう……ちょっと疲れたみたい…… 一人に…させてくれない……?」 兵士「分かりました」 (首をもたげ、ジープから摩天楼群を見るソフィア) ソフィア(これで…これで、良いのよね…… 歴史は変わらずに続いている…何もかも繰り返して。 …ねぇ…あなたはあの時何を思っていたの? 血だらけの私を抱いて…必死に生きようとしながら) 兵士「珍しいな……運び屋の飛空挺があんなに低く飛んでいる…」 (空を見上げるソフィア。一隻の飛空挺が街の方向へと飛んでいく) (一瞬、荒野に一人立っているティナの後姿が映る。白黒絵、以下同様。 また、ここからの言葉は真っ暗な画面に白字で書かれる) たとえこの世界が汚く見えたとしても…… (どす黒い気を纏い、立ち尽くすティナの絵) たとえ何もかもに絶望していたとしても… (画面に背を向け、幾人もの兵士に演説をしている男の絵) あの人が言ったように…… (廃ビルで寄り添って眠る翔とティナの絵) あの子がいつか言うように…… (ぐったりとしたティナを背負い、血塗れで銃を構える翔) 生きなさい…… いえ…生きて…… あなたが生きていることが…私が私である証拠でもあるから… (基地内へと場面が移る。通信機へ向かう男が一人) ???「そうか……分かった…… これで良いんだ……残酷ではあるが…… 激務続きだ、しばらく休んだほうが良い。 俺か? ……俺はいい…総隊長の身だ、休むわけにはいかない。 ……心配をかけさせてすまない、むしろ……そうか。 あぁ、それでは…また何かあったら入れるよ」 (通信を切り、少し溜息をつく) ??「何かあったのか…?」 (研究員のような老人が入ってくる。 男が振り向く。ソフィアと同型のゴーグルを付けている) ???「Irregular、調律師、これからの歴史を作る者達…… そして、俺が俺であることを証明する彼らが来た…」 ??「ついに来たのか…お前が言ったとおり… これからどうするんだ…?」 ???「作戦を次の段階に移行させる… 少しずつBacker(奴ら)の足元を崩していくつもりさ」 ???(…あいつらが自分達の正義に従って行動するまで 守ってやって下さい……頼みましたよ…) |
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